「最初は土日が仕事でも良かったけど、次第に土日休みが欲しくなってきた!」
人生において、その時、その時で、価値観も生活習慣も変化していく中、自分のやってきたことを変えるのは、何かと苦労がつきものです。
今回は、ホテル業界から人材コーディネーターとして活躍する釣井 優衣(つるい ゆい)さんに、これまでのキャリアや転職を決めた理由、現場経験で得た気づきについて伺いました。
ホテル業界から新しいフィールドへ ! 転職を決めた理由!
約8年間のホテルキャリアを辞める決心をした!
釣井さんはホテル系の専門学校卒業後、新卒で神奈川のホテルへ入社。 アルバイト時代も含めると約8年間、フロント対応などお客様と直接向き合う仕事に従事してきました。
「ホテルのお客様は、結婚式、記念日、旅行など“特別な日”で来られる方が多いんです。そこで関わる時間は本当に大切で、やりがいもありました。」
しかし、長く働く中で次第にある思いが生まれたといいます。
“特別な日”より “日常に寄り添う仕事”がしたい
ホテルでの仕事は、まさに「非日常」を提供する特別な空間づくり。
結婚式や記念日、長年楽しみにされてきた旅行など、人生のハイライトに立ち会える機会が多く、釣井さん自身もその時間に責任とやりがいを感じていました。
しかし、仕事を続けるほどに、心の中で少しずつ違った思いが芽生えていったといいます。
ホテルという性質上、土日祝に休むことはほとんどできません。 生活リズムも独特で、友人と予定を合わせることや、家族との時間をつくることも難しい日々が続きました。
そんな環境で働くうちに、もっと日常的に人の生活に寄り添い、長い時間をかけて成長や変化を支える仕事がしたいという思いが徐々に強くなっていきました。
以前から興味を持っていた「人事」の仕事!
加えて、もう一つ大きな理由が「東京で働きたい」という思い。
人の可能性を広げるサポートや、働く環境づくりに関わる人事領域は、まさに“日常を支える仕事”そのもの。 この興味が決定打となり、転職への意欲が高まっていきました。
新しい環境に身を置き、自分の視野を広げて挑戦してみたいという前向きな気持ちが、キャリアチェンジを後押ししました。
「今こそ動くタイミングだ」そう確信した釣井さんは、本格的に転職活動をスタートさせます。
人事志望でアドバンスジャパン(株)へ
転職活動を進める中で、釣井さんが魅力を感じたのが、アドバンスジャパン(株)でした。
多くの求人を比較する中で同社が目に留まった理由は、単に「携帯販売の企業」ではなく、
“人材育成・採用・研修”といった人事領域にも深く関われるフィールドが用意されていたこと。
一般的な企業では、人事職は即戦力採用がメインで、未経験から挑戦できるケースは多くありません。
それがアドバンスジャパン(株)では、入社後に明確なステップを踏むことで、人事・採用に携われるキャリアパスを提示していました。
「携帯販売を目的として…」ではなく、“人事の仕事をしたい”という軸を持った上で、長期的にキャリアを築いていける会社。 その点に強く惹かれた釣井さんは、迷わず応募を決意。
面接を通じて企業の雰囲気や理念に魅力を感じ、「ここでなら自分のやりたいことを実現できる」と確信し、入社を決めました。
想定外の配属 !? 携帯販売の現場で経験したギャップ

まずは「現場経験」を提案されて最初は戸惑ったけど…
アドバンスジャパン(株)では、希望した部署に配属される前に、最初は携帯販売の現場を経験するというルールがあります。
「人事志望だったので、最初は驚きました。 しかも配属が家電量販店のソフトバンクショップで、“また土日休みじゃないのか…”と(笑)」
でも、今考えると、現場の仕事内容など全然知らないままで、人材コーディネーターをやるというのは大変なことで、最初に現場を経験しておかないと分からないことだらけだったそうです。
研修後の実務で一気に鍛えられた
最初の研修は3日間のオンライン形式。
内容の理解が難しく、実務に入ると覚えることの多さに圧倒されました。
- 複雑な料金プランに苦戦
- スマホの機種やガジェットの知識に自信がない
- ホテル業界と販売員の接客スタイルの違いに戸惑い
特に料金プランに関しては、お客様も細かい金額を見て比較される方が多く、間違った金額を提示してはいけないと悪戦苦闘したそうですが、
そんなときに、現場にいる先輩たちからのアドバイスで、常にパンフレットを持ち歩き、必要な情報をお客様に見せながら説明するなど、「自分なりにできる工夫」を積み重ねていったといいます。
ホテルと販売職の“決定的な違い”
ホテル業務と携帯販売の営業スタイルの大きな違い!
ホテルでの仕事は、基本的に「お客様の希望を叶えること」が中心。 チェックインや案内、問い合わせ対応など、必要としているサービスをそのまま提供する“受け身の接客”がベースになります。
しかし携帯販売の世界は少し違います。
家電量販店に来られたお客様の多くは、「最新家電を見に来た」「なんとなくブラブラ商品を見に来た」と、必ずしも“スマホの購入や機種変更”を目的としているわけではありません。
その中で、最適なプランや周辺機器、サービスを提案するのが販売職。
つまり、お客様自身がまだ気づいていないニーズにアプローチする“攻めの接客”が求められます。
この“受け身”と“攻め”の違いは想像以上に大きく、そのギャップに慣れるまで約3ヶ月を要したそうです。
現在は人材コーディネーターとして活躍中

販売職を経験した後、念願の人事・コーディネーター職へ。
主な仕事内容は、
- 入社する社員の配属先(店舗やキャリア)を決定
- 入社する社員と配属先との顔合わせ面談の調整
- 配属後の定期面談(人間関係や業務状況の確認)
新人が安心して働けるようにサポートする役割です。
配属調整のスタンスは「希望を最大限尊重」
事前の打ち合わせやZoomでの顔合わせなどで丁寧に準備を進める。
求職者側にも、配属先である店舗側にも快適に働いてもらうため、必ず複数の選択肢を提示し、希望が合わない場合は無理に勧めないポリシーだといいます。
販売現場での苦労を知るからこそ、面談やフォローアップに説得力が生まれていると自信を持って語ってくれました。
携帯販売の仕事は、最初の数ヶ月でつまずきやすい職種でもあります。 新人の不安に寄り添いながら成長を後押しする、それが釣井さんの大きな目標です。
収入面でもステップアップ
ホテル時代は残業が前提の働き方で、残業代のおかげで給与が高く見えていたけど。
アドバンスジャパン(株)に転職してからは、基本給で比較すると現在の方が上昇していて、ワークライフバランスとキャリアアップを同時に叶えられた点でも、転職はプラスになったそうです。
さらに、昇給やボーナスの支給もあるので、がんばった分が反映される喜びと、それを評価してもらえていることに、やりがいも感じているとのこと。
まとめ:ホテル業界から人材コーディネーターに転職!
ホテルという華やかな世界から、全く別業界である携帯販売へ。
その道のりは決して簡単なものではありませんでした。 サービスのスタイルの違いに戸惑い、覚えることの多さに苦戦し、時には自信をなくす瞬間もあったといいます。
しかし、「どうすればもっと分かりやすく伝えられるか」「自分にできるやり方は何か」と試行錯誤を繰り返しながら、一つひとつ課題を乗り越えていきました。
そうした努力と、周囲のサポートに支えられて過ごした現場経験は、“人材コーディネーターとしての土台”となり、今の業務で大きな強みになっています。
現場での苦労を知っているからこそ、配属先に向かう新入社員の不安を理解し、彼ら彼女らの悩みに寄り添い、「大丈夫ですよ」「一緒に頑張りましょう」と前向きな言葉を届けることができます。
釣井さんが乗り越えてきた壁や苦労を、今度は後輩の力に変えていきたい。 過去の経験が未来の誰かの背中を押す。 その積み重ねが組織を強くし、働く人を幸せにできると信じているからです。
華やかなホテルから始まったキャリアは、今、誰かの日常を支える仕事へ。 その歩みはこれからも続き、多くのスタッフの成長と笑顔をつくっていくことでしょう。



